この度『中小企業経営者が海外進出を考え始めた時に読む本』をクロスメディア・パブリッシング様から出版させて頂きましたのでご案内いたします。
私はこれまでに、ベイン・アンド・カンパニーの東京オフィス、サンパウロオフィスで日本企業の海外進出や外資系企業の日本進出プロジェクトを数多く経験してきました。現在も自分自身が個人として海外進出に悪戦苦闘している中ですし、複数の日本企業のラテンアメリカ事業の立上げに様々な形で携わっております。そんな中、日本企業の海外進出のご相談を数多く頂くようになったのですが、多くの日本企業と話している中で、最初にお話する内容が非常に似通ってくるようになったことに気が付きました。また、多くの企業に共通した違和感も抱えるようになりました。
私自身海外進出に成功したわけではなく、1人のビジネスパーソンとして日々必死にやっているだけしかありません。また、進出企業も各社それぞれの状況があると思います。したがって、本書は海外進出の成功マニュアルではありませんし、そんな共通した成功マニュアルなどは存在しないと思っています。また本書は特にリソースの限られた中小企業の経営者の方を対象にしておりますので、大企業ではまた勝手も違うかもしれません。ただ、ある種共通したスタンス・心構えといったものを整理したにすぎません。
本書では日本企業の海外進出状況を振り返りつつ、海外進出のよくある失敗パターン、その失敗の原因と、正しいスタンスについてのこれまでの私の経験から思うところを非常にシンプルにまとめたものです。本書を読まれた方に少しでも海外進出の「心の準備」の一助となる部分があれば幸いです。